Story
香りの創作者・砂堂ジルナ
「香りの旅行社」のお香は最初、香りのアーティストである砂堂ジルナの創作による「砂堂庵(さどうあん)」のお香としてはじまりました。(2002年)
25年近く前のことです。
ジルナによるお香の創作がはじまったのはさらに遡ることおよそ30年、1970年ころになります。
彼はみずから香料を買い求め、多くの月日をかけて、さまざまな調合をくり返して、オリジナルのお香を作りあげてきました。
画家が絵画を描くように、音楽家が作曲をするように、また建築家が建築デザインをするように香りによる創作に取り組んできたのです。
創作者の想い
「さまざな香料が単に混じりあっているのではなく、お互いが響きあいながら音楽的なメロディを奏でるように!」
彼はこのような想いを持ちながら調合に工夫をかさねました。
そして創りあげてきた「作品」をクラシック音楽の交響詩(symphonic poem)のように「香りの交響詩(poetic symaroma)」と名付けたのです。
(「symaroma」は彼の造語です)
創作者:砂堂ジルナ(写真左)
制作者:やますぎひろし(写真右)
撮影:2011年頃
「香りの交響詩」
「アロマロード・シリーズ」と呼ばれることもある「香りの交響詩」は2024年現在、全部で81作品あります。(うち欠番1作品)
・ユーラシア大陸横断をメインストリートとした「モンゴルの香り」シリーズから「スペインの香り」シリーズまで(No.01~59)
・「南・北アメリカ大陸の香り」シリーズ(No.60~67)
・「日本の香り」シリーズ(No.68~74)
・その他(No.75~81)などが加わっています。
タイトルそれぞれに50~60種類の香料が使われて、ひとつの作品となっています。
そして「香りの旅行社」へ
創作者・砂堂ジルナは2017年に制作のすべてを私、やますぎひろしに譲り、現在に至ります。
私が引き継ぐ際に言われたことはただひとつ。
「全部あなたに任せるのだから、自分の屋号を持ちなさい。砂堂庵を使ってはだめです。」
砂堂庵をそのまま引き継いでいくと思っていましたし、とても好きな屋号でしたので、このことはとても残念でした。
その後「香し庵〜こしあん」という屋号を経て、現在「香りの旅行社」として制作・販売をしています。
ヒストリー
19世紀のドイツ地理学者 フェルディナント・フォン・リヒトホーフェンが名付けた「シルクロード」になぞらえて「アロマロード Aroma Road」として香りの研究と創作活動を始める。
30年間に及ぶ研究を「砂堂庵」として作品発表。作品数およそ80点。
やますぎの整体サロン「レゾナンスワークス」(東京・三鷹)にジルナが身体のメンテナンスで初来店。
その後、砂堂庵(自宅)にちょくちょく遊びに行くようになる。
砂堂ジルナから創作の引き継ぎを依頼され、修行のスタート。
月に一度、砂堂庵を訪問、さまざまなアドバイスを受ける。
香料の代わりに、まずは上皿天秤で毎日「水」をグラム単位で量る練習から修行は始まる。
音楽コンサートなどで「砂堂庵」のお香を焚いてほしいとの依頼をもらうようになる。
お客様のお迎えとお見送りの際に、それぞれ異なる香りで。
会場で物販もスタート。当日焚いたお香に加えて数種類を販売。
拠点を東京から札幌へ
完全に制作を引き継ぐにあたって、屋号「砂堂庵」の使用を禁止される。
「すべて任せるのだから、自分の屋号を作りなさい。」とのこと。
「砂堂庵」の屋号に愛着がありましたが、悩んだ末に「香し庵〜こしあん」に変更。
屋号を「香し庵〜こしあん」から「香りの旅行社」に変更。